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聞こえることは聞こえないこと

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ちょっと用事があって、普段走らない通勤通学の時間帯に車を走らせる。
この時間帯は人も車もなんとなく殺気立っているので、本当は避けたいんだけど。

高校生の自転車通学、2列になって道をふさいでいる。
並ばないと話せないから、横並びになりたい気持ちはよくわかるけど
道を譲る気配がない。
うちの青い車の音はかなり大きい。
だから迫ってくればわかるだろうと思うのに…
仕方なく軽くクラクションを鳴らすと、初めて気づいたようで、縦に並び直してくれた。
追い越しざまに見ると、二人とも両耳にイヤホン。
え?じゃ、並んでいたのはなんで?
イヤホンしたまま会話してるん?
それで車に気づかないのは不思議。

向かいから歩いてくるお兄さん。
向かい合っているのに、車に気づく様子がない。
片手に缶コーヒー、片手にスマホ、そして両耳にイヤホン。
おいおい、ここは自宅かい?

音楽は好き。漠然とした言い方だけど必要だと思っている。
けど、そんなに四六時中、音が要るんかなぁ。
むしろ、音が煩わしく思うこともあるんやけど。
イヤホンって直接脳に影響するから
刺激が強すぎるので使い過ぎはよくないと聞いたことがある。
いや、それ以前に普通に耳から入ってくるいろいろな情報にも
興味深いものや楽しいもの(自然の音)、危険を知らせるような重要なものがあるのに
イヤホンをしていたら「それ」はよく聞こえるかもしれないけれど
外から遮断された自分の世界に集中して、結局耳に蓋をしていることになるんよね。
人混みで何かに集中したい場合は別にして
普通に聞こえてくるものを受け入れてはどうかと思うんだけど。
聞きたい「それ」はダイレクトに聞こえてくるけれど
結局「それ」以外からは耳に蓋をしている矛盾。
そんなことを続けていたら、五感がにぶりやしないか。

「ない」世界が「ある」世界より工夫のいる時代。
流されずに立っているのが難しい時代。



by doublestrings | 2018-11-10 18:55 | その他 | Comments(0)

空の向こうに


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